超音波眼球検査で異常病変の位置、種類がわかります
反応の異なる境界面で反射される超音波の特性を利用した診断方法のことで、眼球の各組織から戻ってきた超音波の強度分布を画像化して、正常組織との差を鑑別します。白内障が高度に進んで、水晶体より後方の硝子体、網膜の病変が検眼鏡で見えないときには、必須の検査法となります。
白内障手術の前にこの検査が必要なことには、二つの意義があります。ひとつは、網膜に剥離があるかないか、硝子体に大きな出血がないか、眼内に異物や腫瘍がないかを検査するためです。網膜電図(ERG)が網膜の機能検査であるのに対し、超音波診断は異常病変の位置、種類などを形態的にとらえることに意義があります。
もうひとつは、眼軸長の測定です。白内障の手術は、元来凸レンズの役目をしている水晶体を取ってしまいますから、その代わりとなる人口水晶体(眼内レンズ)を移植します。眼内レンズが元の水晶体の位置に入らないときは、代用の眼鏡レンズやコンタクトレンズでの矯正が必要となります。
眼内レンズの挿入にあたっては、その度数を前もって測る必要があります。もともと正視の人でしたら、持って生まれた水晶体の度数19〜20Dでよいのですが、近視や遠視であった場合は、プラス・マイナスの度数を計算しなければなりません。
せっかく白内障の手術をしたのですから、正視の人と同じ度数の眼内レンズを入れたのでは、元の近視のままになってしまいます。それよりは度数の少ないレンズで十分です。この決め手となるのが眼軸長の長さです。
近視の人は眼軸長が長いので、これを計算に入れて手術時に挿入するレンズの度を決めます。こうして決めてレンズを入れると、術後、近視ではなく正視になるわけです。
そのためにも、眼軸長を超音波で測定することが必要条件になるのです。