レーシック手術前の適応検査はとても重要です

レーシックは、術前検査の測定値をエキシマレーザー装置に入力し、その値に基づいて角膜の切除を行います。ですから正確な検査を行うことは、手術を正確に行うことと同じくらい重要なことなのです。

実際に行われる検査は以下のように多岐にわたりますが、痛みや苦痛をともなうものではありませんので、心配は無用です。

1.屈折検査
椅子に座ってオートレフラクトメーターと呼ばれる機械の中をのぞきこむと、風景(草原)が見えます。そのまま数秒のうちに、器械が近視の程度を自動的に計測してくれます。

2.角膜率半径
オートレフラクトメーターが屈折の程度を測るのと同時に角膜のカーブを自動的に測定します。角膜のカーブが平坦すぎたり、急峻すぎる人の場合は、レーシックのフラップ作成時にトラブルが起こりやすくなります。極端な数値の場合は手術が受けられないこともあります。

3.視力検査
通常の視力検査と同様です。5メートルの視表を用いて、裸眼視力と矯正視力を測定します。屈折検査の値と視力検査の矯正度数に基づいて、エキシマレーザーで削る深さを決めるので、非常に大切です。日によって変動することもあるので、2回以上行なう必要があります。

4.細隙灯顕微鏡検査
眼科の一般診療で用いる照明を備えた拡大鏡で、角膜、結膜、水晶体などに病気や異常がないかどうかをチェックします。

5.眼圧検査
眼の圧が正常かどうか、緑内障がないかなどを調べます。レーシックではフラップ作成時に吸引をかけて一時的に眼圧を上昇させるため、進行した緑内障の人は手術を受けることができません。

6.眼底検査
目薬で瞳を広げて、網膜や視神経に異常がないかどうかをチェックします。特に、近視の強い人は網膜のすみのほうに変性病巣、網膜に穴が開いていることがあります。

そうした病気が見つかったときは、アルゴンレーザーという装置を用いて、網膜の治療を先に行います。強度の近視の人は、レーシック術後も眼底検査を定期的に行う必要があります。

7.涙液検査
涙の量に異常がないかをチェックします。とくに、レーシックの後は角膜の知覚が一時的に低下することもあって、ドライアイが悪化することがあります。重症のドライアイの患者さんには、レーシックの適応にならないケースがあります。

8.角膜厚
超音波装置を用いて角膜の厚みを測定します。術前の角膜の厚みから計算でだした切除量を引いて、術後の角膜の厚さを計算します。近視の強い人ほど角膜を深く削るため、強度近視の患者さんの場合は、術前に屈折のデータをコンピューターに入力して、切除する角膜の深さをシミュレーションします。

9.角膜形状解析
角膜トポグラフィーという機械を用いて角膜の形状を解析します。角膜上の6000ポイント以上の位置を計測し、地図の等高線のように表示します。角膜の形に以上を起こすような病気の有無も同時に調べます。

10.角膜内皮細胞検査
角膜の裏側に異常がないかどうかを調べます。機械をのぞき込むだけで、角膜に触れずに内皮細胞の数と密度を器械が自動的に計算してくれます。

これらの適応検査の結果、レーシックを受けることができない人が数パーセントいるとされています。レーシック適応外のケースについて見ていきましょう。

関連記事
レーシックとは? レーシックを受けられない人 手術の進めかた 術後の注意と検診