緑内障の目薬:効果がなければ2〜3種類を組み合わせます
点眼薬1種類から治療をはじめ、効果が十分でなければ、作用の違う薬を2〜3種類組み合わせます。作用の仕組みによって点眼薬を分類すると、次のようになります。
β遮断薬(商品名:チモプトール、ミケラン、ベトプチックなど)
房水の産生を抑制する作用をもっており、眼圧を下げる優れた効果があります。眼に対する副作用が少なく、現在最も多く使用されている点眼薬です。最近では血流を増加させるミケラン、べトプチックが注目されています。
副作用として、徐脈、うっ血性心不全、呼吸困難、気管支けいれんなどがあるので、心臓の病気や喘息がある人は使用しないのが原則です。
プロスタグランジン関連薬(商品名:レスキュラ、キサラタン)
眼球を包む膜(強膜・ぶどう膜)からの房水流出をよくする作用をもっており、これによって眼圧を下げます。
副作用として、レスキュラでは角膜障害が、キサラタンで結膜の充血や虹彩や皮膚の色素沈着と、睫毛多毛症(睫毛が異常に増える)が起こることがあります。眼圧下降作用はキサラタンが優れていて、また1日1回の点眼でよいので、使用される機会が増えてきています。
炭酸脱水酵素阻害薬(商品名:トルソプト、エイゾプト)
毛様体で房水ができる際に、必要な炭酸脱水酵素の働きを直接阻害して、房水の産生を減らします。少しどろりとしているので、最初は点眼しにくいかもしれません。
同種の内服薬やβ遮断薬、あるいはプロスタグランジン関連薬に比べて眼圧下降作用がやや弱いのですが、目や全身に対する副作用が少ない薬です。
副交感神経作動薬(商品名:サンピロ)
以前は最も使用されていた点眼薬で、成分名「ピロカルピン」でよく知られています。毛様体筋を収縮させて、線維柱帯のフィルター部を広げる作用をもっており、これにより房水流出をスムーズにし、眼圧を下げます。
全身の副作用は重大なものではありませんが、瞳孔が小さくなり、暗くなるのが欠点です。効果の優れた新しい薬が開発されたことから、現在はあまり使われていません。