点状表層角膜症 コンタクトレンズ障害の中で最も頻度が高い

重症化すると角膜浸潤・潰瘍へ

コンタクトレンズ障害の中で、最も頻度の高いものです。角膜は上皮、実質、内皮からなっています。点状表層角膜症は、その角膜の上皮層(浅い部分)に小さな傷が付いている状態です。

多くの場合、コンタクトレンズを一晩はずせば治りますが、原因をきちんと取り除かないと再発します。重症化すると傷が深くなり、角膜上皮びらん角膜浸潤・潰瘍へと進んでいく危険性があります。ソフト、ハードコンタクトレンズ、それぞれに特有な症状があり、原因もさまざまです。

原因としては、レンズの汚れで涙の流れが悪くなり角膜が酸素不足を起こすこと、涙の分布が悪いために起こる目の乾燥、レンズの端が目をこすって傷を付けること、などがあります。

びまん性の点状表層角膜症
角膜表面全体に小さな傷がところどころに発生します。酸素透過性の悪いソフトコンタクトレンズを装用している人、ソフトコンタクトレンズを連続装用している人に多く見られます。

原因の多くは角膜の酸素不足です。レンズが汚れると、レンズの酸素透過性が低下したり、角膜に酸素を供給する涙の流れが悪くなったりして、角膜が酸素不足に陥ります。

またレンズケア用品が原因のこともあります。コールド消毒に使われている過酸化水素、洗浄に使われるレンズクリーナー、酵素クリーナー、あるいは各種レンズケア用品に含まれる防腐剤などが原因で起こることがあります。

治療にあたっては、まずコンタクトレンズの装用を中止し、細菌感染を起こさないように抗生物質の点眼薬を用います。通常、傷は一晩〜数日以内に治ります。レンズが汚れている場合には洗浄方法を変更し、汚れを落とします。

スマイルマークパターン
黒目の下の方に生じる傷です。黒目を顔に見立てると、傷の部分が口にあたり、しかも笑っているような形をしているから、スマイルマークパターンと呼ばれています。ソフトコンタクトレンズ装用者に見られます。

局所の乾燥が原因となります。高含水性ソフトコンタクトレンズを装用している人、連続装用している人、ドライアイの人、瞬目不全(まばたきが不完全)の人に多く見られます。

高含水性ソフトコンタクトレンズは水分を多く吸収するので、眼の表面が乾きやすくなるのです。連続装用はレンズの汚れが蓄積し、乾燥が助長されます。まばたきが不完全だと、涙の分布が悪く、眼の表面が乾燥しやすくなります。

障害が軽い場合は、1.人口涙液(防腐剤を含まないもの)の点眼、ヒアルロン酸の点眼、2.連続装用の中止、3.クリーナーによるこすり洗い、4.装用時間の短縮を実施します。

通常は1の治療のみで問題ありませんが、同じレンズを装用し続けると悪化して、角膜上皮びらん、角膜浸潤・潰瘍と進むことがありますので、2〜4も大切です。

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